34 一草庵 旅のハイライト   11/20快晴   歩いた距離:23キロ

 

朝起きて食堂へ行ったら、何と槌間さんがいるではないか。

昨日のミーティングの時も、もちろん食事の時にもいなかった・・・ 

 

そういえば、ゆうべ食事してお風呂へ行く時だったと思うが、

電話でペアレントさんが道を教えていたのを聞いた。

あれが槌間さんだったのだ。

 

 

出かけようと玄関まで行くと、

槌間さんが、ヘルパーさんとごちょごちょ話している。

庵がないかとか 何とか・・・

 

この辺はお寺が多いから、そのうちのどこかを尋ねているのだろうと

ことさら耳をそばだてるわけでもでもなく、一緒に出る。 

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ユースを出ると、槌間さんは私の思ってたのと反対の方へ行く。

あれっと一瞬迷ったが、まあどっちから行こうと大差はないと

槌間さんの後に続いたのだが・・・

 

なんと山頭火の「一草庵」を探しているとの事!

 驚いた。

 

今日、槌間さんと一緒で本当に良かった。

一草庵がこの近くにあるとは全く知らなかった。

 

東京へ戻ってこのことを知ったならと、思うだけでぞっとする。

この日のために、

槌間さんに引き合わされたのではないかとさえ思う。

 

"護国寺の太鼓の音がする"と言っているから、

一草庵は、護国寺の近くに違いないと槌間さんは言う。

 

途中小学校やあちこちで聞いて、たどり着いた。

思いのほか、

人の住まいになっていて、恐る恐る戸を開けてみた。

 

槌間さんが話をし、

では上がりなさいということになって、私も後に続く。

 

中で、遺品やアルバムを見せてもらう。

写真に撮りましょうかと槌間さんに言ってみたが、いいといって、

自分の万年筆で鉄鉢などの大きさを測って手帳に書きとめている。

 

 

一草庵で一時間ほど話して出た。

 

通りへ出て、一草庵の案内板の前で、槌間さんが写真を撮ってくれると言う。

高校の時は写真部だったから、腕には自信があるとのこと。

それにしても文学に詳しい。

 

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槌間さんは国道を通らずに行くとのことなので、分かれる。 

 

一緒に行っても気を使うし、歩みを遅らせても悪いし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一草庵 

 

山頭火のファンだった私は、思いもかけない成り行きに、舞い上がってしまった。

 

写真にも動揺が現れていて、ろくな摂り方をしてない。どんな話を聞いたかさえ覚えてない。

 

槌間さんの、音で場所を推測したり、自分の身近な物で大きさを測ったりするやり方が、とても興味深かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

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53番円明寺を通り過ぎて、52番太山寺へ着いたのは12時。

 

太山寺の山門へ上がろうとした所へ槌間さん到着。

 

円明寺は済ませてきたとのこと。

お昼を一緒に食べる。

今日は菊間町まで行くとのこと。私は北条まで。

 

ユースを断られたことを話したら、国民宿舎があると教えてくれた。

また分かれる。

 

 

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北条着4時。

 

船で鹿島へ渡り、国民宿舎泊まり。

やっぱりユースよりのんびりする。

52番太山寺本堂 

 

太山寺で見た地獄絵・・・ここへ落ちるのか